「歴代名画記」(張彦遠)について
「歴代名画記」(張彦遠)という本があったり。
三国志関連の人名も、このなかで画家として出されているので結構興味深いかんじ。
有名な本で日本でも翻訳がいくつかでてるけれど、とりあえず国立国会図書館のここでも古い解説を読むことができたり。
東洋画論集. 上巻(中央美術社)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1019036/8張彦遠の「歴代名画記」については1ページ(コマでは8)より
維基文庫のほうの原文はここ。
「歴代名画記」(張彦遠)
(→維基文庫)(→三国時代まで)
(→晋)
時代(国)別に名前が上げられているけれど、ただ晋のところをみてみると、時代はあまり並び順に関係しないのがわかる他に、とりあえず区分の基準は生没年はないんだなあという感じ。
嵆康が晋だったり(嵆康伝は晋書にあるからだろうけど、晋の前に死んでるし)。
なので、三国志関連といっても晋までは最後まで目を通しておいたほうがいい感じ。
歴代名画記のなかの三国志関連人物
三国時代までは、記述がさっぱりしているので、ある意味読みやすくてなにより。
とりあえず載っている人名を整理しておく。
(後漢)
趙岐、劉襃、蔡邕、張衡、劉旦(魏)
曹髦、楊脩、桓範、徐邈(呉)曹不興、呉王趙夫人
(蜀)
諸葛亮、諸葛瞻(晋/一部)
荀勗、嵇康……
絵が上手という記述が史書にあって納得な人もいれば、(個人的に)意外な人の名前もあったり。
荀勗は世説新語で鍾毓、鍾会兄弟に嫌がらせをしたエピソードが印象に残っているからわかるし、諸葛瞻はたしか三国志に書いてあったはず。
嵆康(ケイ康)はなんとなく、竹林の七賢の一人だから、絵には描かれる方なイメージが強い感じ。
曹髦も結構意外だったり。
まとめ
とりあえず、こういう情報も人物情報に加えてみると、人物像が多少変化して楽しい。
正史準拠という場合は、史実準拠というわけでもないから、正史以外は無視できて便利だけど、それはそれ。
おわり。