さっき、ボルヘスの「砂の本」を読んで考えたこととか。
無限の本?
ボルヘスの考えだした架空の書物のアイデアのいくつかは、現代では簡単に実現可能な技術と似たところはあるかも。
たとえば、砂の本と厳密には同じではなくても、最初のページと最後のページがない本(テキスト)というのは、それっぽいのはできるし、無限ループを使えば無限のテキスト自体は作るのは簡単。
また、次のページがどこへいくかわからない――という部分は、ランダムリンク的な発想で似たようなものは作ることはできたり。
少なくとも、完全に予測はできないというランダムであって、無限ではないけれど。
てことで。
通常の本と砂の本のあいだにあるような本――は技術的に実現が用意になったわけで、その可能性を生かす方向性がもう少し掘り進められていくといいんじゃないかなあと思っていたり。
ネット小説、電子書籍小説におけるネイティブな要素?
電子書籍も、紙の本のただの移植(作る手間が流用ですむからという事情が大きいだろうけど、なんか残念)がほとんどで、電子書籍ならではの可能性が内容自体に影響している――という作品は稀で、その辺が結構寂しかったり。
紙の本の形式も、内容に影響している。
たとえば、1冊分程度の長さ(たとえば原稿用紙250枚以上みたいな)が基準になっていたり。
電子書籍ネイティブな要素……って何があるのかなとか。
あるいはweb小説ネイティブな要素。
私は、ランダム要素やカスタマイズ要素がまず当てはまると思っているけれど。
ゲームでは親しまれている要素だし、もう少し輸入されてきていいと思ってるけれど、どうなのかなあ。
電子書籍の形式epubは、結局はxhtmlなのでJavaScriptは使うことはできる。
でも、現状リーダーの多くはJavaScriptに対応していないので、JavaScript入りのepubファイルを作っても、JavaScriptが動くリーダーでしか読むことができなかったり。
web小説(ネット小説)も、基本的には投稿サイトで公開されるのがメインになっているから(個人サイトも多いけど探しづらくなってるし……)、そこでそういった機能の導入がされる気配がないっぽいので(要望はたまに出してるけど)、まあその辺が変わらないかぎりは変わらないんんじゃないかな。
こういったアイデアの小説は、ボルヘス以外ではパヴィチとかが楽しい。
他にもいるんだろうけれど、管見なので知らないし……(知っている方いたらおしえていただけるとありがたいです)。
本、小説の現状と未来?
案外、新しい小説っぽいものが主流にならないこと(別に前衛という意味じゃなく、ゲームで親しまれているような大衆の趣味に合うような要素でも)が、なんとなく不思議というか残念というか、そんな気分だったりするわけだけど。
なんだかんだで小説の評価は、いまでも出版社系主導な現状がある以上(要するに、小説書いているならプロ作家がその人の上位互換だと思われるのが一般的感覚っぽいし)、多少は出版社系の無関心とかも理由の根底にはありそう。
同じ本を何度も読みなおして楽しめる――ってことになったら、本の売上自体は減りそうだし?
まあ出版関連については、いらいらするから考えたくないけど。
個人的な事情はおいといても、なんか変な(褒めてない)システムって感じ。
とりあえず、取次とかいらないと思う。
まあいいや。
個人的に、1冊の滞在時間が長い本が好き。
なので、ゲームなみの値段でもいいから、長く滞在できる本になってほしいし、そのためにはゲームから取り入れられるものは取り入れていったらいいんじゃないかなとは思っていたり。
個人的取組?
そんな感じの、自分が読みたい小説が欲しいと思っているわけだけど。
まずは自分がほしいものは自分で作ってみればというのが創作趣味の基本だと思うので、いずれやってみたいとは考えてはいるけれど。
とりあえず、そのための環境も大事ってことで、ワードプレステーマにゲームブック風機能追加……とかについては昨日取り組んだのは確か。
今日の追加要素でランダムリンク(同一カテゴリ)も加わったので、小説のランダムリンクはわりとこれで対応できそう。
おわり。