2016.02.21
1835文字 / 読了時間:2.3分程度
三国志

水滸伝、最近また読んだけど、三国志っぽい部分もいろいろあったり。

関羽の子孫設定の好漢、三国志由来のあだなとか。

で、その最大のものはというと、水滸伝の中で三国志の平話(講談)場面が登場するところじゃないかなあとか。

120回本の110回でそんな場面があったり。

王慶討伐後方臘討伐前、燕青たちが東京の元宵節の灯籠見物に行こうとして李逵が自分も行くと言い出して結局李逵は燕青と東京に行ってそこで三国志の講談をやっている芝居小屋を見つける場面。

駒田訳でこんな。

水滸伝 110回

兩個手廝挽著,正投桑家瓦來。來到瓦子前,聽的勾欄內鑼響,李逵定要入去,燕青只得和他挨在人叢裏,聽的上面說平話,正說三國志,說到關雲長刮骨療毒
當時有雲長左臂中箭,箭毒入骨。
醫人華陀道:“若要此疾毒消,可立一銅柱,上置鐵環,將臂膊穿將過去,用索拴牢,割開皮肉,去骨三分,除卻箭毒,卻用油線縫攏,外用敷藥貼了,內用長托之劑,不過半月,可以平復如初;因此極難治療。”
關公大笑道:“大丈夫死生不懼,何況隻手?不用銅柱鐵環,只此便割何妨!”
隨即叫取棋盤,與客弈棋,伸起左臂,命華陀刮骨取毒,面不改色,對客談笑自若。
正說到這裏,李逵在人叢中高叫道:“這個正是好男子!”
眾人失驚,都看李逵,燕青慌忙攔道:“李大哥,你怎地好村!勾欄瓦舍,如何使得大驚小怪這等叫!”
李逵道:“說到這裏,不由人喝采!”
燕青拖了李逵便走。


(『水滸伝(七)』駒田訳)

やがて瓦子まで行くと、芝居小屋から銅鑼の音が聞こえてきた。李逵がどうしてもはいってみようというので、燕青は仕方なくいっしょに人垣のなかに分け入って、舞台で語られている平話(講釈)に耳をかたむけた。ちょうど三国志をやっていたが、話はやがて関雲長(閧羽)骨を刮って毒を療すのくだりになった。
「そのとき雲長は左の腕に矢をうけ、矢の毒は骨にまでしみた。医師の華陀のいうには、
『この毒を消すには、銅の柱を立ててそれに鉄の環をとりつけ、腕をその環にとおして索でくくりつけます。そして肉を切り開き、骨を三分ほどけずり取って矢の毒を除きましたうえ、油線で縫いあわせ、外からは塗り薬をぬり、内からは煎じ薬を服用いたすのでございます。そうすれば半月とはたたぬうちにもとどおりになおりますが、こういうわけでなかなかむずかしい治療でございます』
 すると関公はからからと笑い、
『大丈夫は生死をおそれぬ。腕の一本ぐらいがなんであろう。銅の柱も鉄の環もいらぬ。このまますぐ切ってくれ』
 かくて碁盤を取り寄せて客と碁をうちつつ、左手をさしのべて、華陀に骨をけずって毒を取らせ、顔色ひとつ変えることなく、客と談笑をして泰然自若たるありさま」
 話がそこまで進んだとき、李逵が人群れのなかで大声をあげた。
「いよう、あっぱれ快男児!」

 人々はびっくりして、みんな李逵をふり返った。燕青があわてて、
「李兄い、よせよ、みっともない。盛り場の芝居小屋で、なんだってそんな突拍子もない声を出すんだい」
 とおしとめると、李逵は、
「話があそこまできて喝采せずにおられるか」

三国志演義の方だとここ。

三国演義第75回

佗曰:「當於靜處立一標柱,上釘大環,請君侯將臂穿於環中,以繩繫之,然後以被蒙其首。吾用尖刀割開皮肉,直至於骨,刮去骨上箭毒,用藥敷之,以線縫其口,方可無事。但恐君侯懼耳。」
公笑曰:「如此容易,何用柱環?」令設酒席相待。
公飲數盃酒畢,一面仍與馬良弈棋,伸臂令佗割之。佗取尖刀在手,令一小校,捧一大盆於臂下接血。
佗曰:「某便下手,君侯勿驚。」
公曰:「任汝醫治。吾豈比世間俗子,懼痛者耶?」
佗乃下刀割開皮肉,直至於骨,骨上已青;佗用刀刮骨,悉悉有聲。帳上帳下見者皆掩面失色。公飲酒食肉,談笑弈棋,全無痛苦之色。
須臾,血流盈盈。佗刮盡其毒,敷上藥,以線縫之。

とりあえず、この李逵たちが三国志の講談を聞く場面は三国志については李逵が気に入って褒める感じの場面ならよかったんだろうけれどここなのはこれが李逵好みに最もあうものなのかなあとか。

李逵、気違いだとは思うけど、可愛げあるのは確か。

あと、水滸伝も三国志演義もどっちも小説で、三国志のほうが早いけどどっちも羅貫中作説があったり。

なので、水滸伝も羅貫中作と考えてみると、自分の作品を自分の作品の中で褒めさせているとも。
まあそんなことはいいけど。

とりあえず水滸伝読んでて三国志のお話もきけるのはなんかお得というか嬉しかったり。

おわり。

(旧ブログ2014.11.03記事移転)









Comment


Memo.Medamayaki

三国志他歴史、小説、ゲーム等に関するメモ用ブログ。

TEMPLATE:Ateh's theme

×

Status


苗字:
名前:
性別:
年齢:
通り名:
出身:
誕生月:
誕生日:
職業:
種族:
武器:
属性:
髪色:
目色:
口癖:

Setting

苗字:
名前:
性別:
年齢:
通り名:
出身地:
誕生月:
誕生日:
職業:
種族:
武器:
属性:
髪色:
目色:
口癖:





× 
×

Recent Posts

×

Custom Menu